DUNLOP MOTORSPORT
チーム紹介
第5戦 8月17日(土)~8月18日(日) 鈴鹿サーキット(三重県)
【GT300】
GAINER DIXCEL SLS、6位でゴール!
ドライバーランキング3位をキープ

6位入賞のGAINER DIXCEL SLS

 今季、開幕戦から大健闘している「GAINER」(ゲイナー)。ダンロップユーザーに復帰して4シーズン目となる今年も、開幕戦で優勝を決めて、序盤からタイトル争いをリード。
 チームは新たに「Mercedes Benz SLS AMG GT3」を投入。スーパーGTには昨年から参戦しているマシンであり、名門チューナーのAMGが手掛けたGT3仕様。ヨーロッパのレースで活躍するマシンで、FRレイアウトだが、低重心で、前後バランスも良好で、パフォーマンスの高いマシンだ。
 2台体制となり、ドライバーは11号車が平中克幸選手とビヨン・ビルドハイム選手、10号車は田中哲也選手と植田正幸選手が、それぞれペアを組む。ビヨン・ビルドハイム選手は昨年までGT500でレクサスSC430やGT-Rを駆り、フォーミュラ・ニッポンにも参戦していた実力派ドライバー。植田正幸選手はスーパー耐久の参戦やスーパーGTに参戦、「GAINER」からの参戦経験も豊富で、2008年には田中哲也選手と組んでスーパーGTに参戦するなど、チームとも長い付き合いのドライバーだ。
 第1戦岡山では11号車のGAINER DIXCEL SLSが、予選3位から見事な追い上げを披露して優勝を飾り、チームは2年連続して開幕戦を制している。10号車は、ガルウイングドアのトラブルやアクシデントなどもあって15位でフィニッシュという結果となった。第2戦富士では11号車は6位、10号車は10位入賞。第3戦では11号車が3位、10号車は7位。第4戦SUGOでは11号車は13位、10号車は10位入賞という結果だった。

予選15位のGAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLS

 予選日の午前9 時20 分から2時間の公式練習が行われた。気温30℃、路面温度34℃と暑いコンディションで各マシンの走行がスタート。このセッションでは、平中克幸選手とビヨン・ビルドハイム選手の11号車が順調にタイムアップして、クラス7番手のタイムをマーク。一方、田中哲也選手と植田正幸選手の10号車は、マシンとタイヤのマッチングが悪く、まったくタイムが伸びないままにクラス22番手と低迷した。
 ノックアウト方式で行われる予選は、午後2時、気温35℃、路面温度47℃という酷暑でスタート。15分間で争われるGT300クラスのQ1。タイムアタックは、11号車のGAINER DIXCEL SLSはビヨン・ビルドハイム選手、10号車のGAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLSは田中哲也選手が担当。ビヨン・ビルドハイム選手は16番手、田中哲也選手は15番手で、トップ13位までに権利のあるQ2に進出を逃した。
「11号車は、朝の練習走行走の走り出しから、バランスもよくてタイムも出たので、予選に向けての感触はよかったのですが、予選はコンディションが変わってタイヤとのマッチングが悪くなり、16番手に終わってしまいました」と小笠原康介エンジニア(11号車)。

ビヨン・ビルドハイム選手と平中克幸選手

 1000kmの決勝レースは、午後12時30分にフォーメーションラップがスタート。予選15位の10号車は田中哲也選手、予選16位の11号車は平中克幸選手がスタートドライバーを担当。レースは、ポールの61号車BRZがリードする展開となった。
 11号車は、1回目は23周でビヨン・ビルドハイム選手に交代、その後、58周にピットインしたタイミングでセーフティカーランとなり、コースへの復帰が遅れた11号車は大きく後退したが、順調にポジションを戻していった。96周、127周と順番に交代して、最後は平中克幸選手が7位でチェッカーを受けた。一方、10号車は、植田正幸選手のドライブ中にスピンとマシントラブルがあり、やはり大きく後退して14位でチェッカー。レース後、2位の4号車BMW Z4が失格となり、11号車は6位、10号車は13位となった。

レース序盤、GAINERの2台が好走した

「決勝はポイントの獲れる順位で何とか完走したいと思っていたのですが、決勝ではタイムが上がらずに苦労しました。ちょうどピットインしたタイミングでセーフティカーランとなったのですが、ピットアウトした時点ではBRZに抜かれているタイミングではありました。ただ止められてしまったので、ほとんど全車にラップされたような感じで、運がなかったですね。今回はドライバーが頑張ってくれて、何とかポジションをアップできたという感じでした。ポイントが獲れたのはよかったです。次の富士でも上位入賞が出来るように頑張りたい。」と小笠原康介エンジニア(11号車)は語った。
「今回はコンディションの暑い時、路面温度が高い時にタイヤがうまく機能してくれなくて、かなり苦戦したレースでしたが、何とかチーム力でしっかり完走してポイントが獲得てきたことはよかったですね。勝負のレースではなく、守りのレースになってしまいました。まだチャンピオンシップをあきらめるのは早いので、今回のレースを反省しながら、次のレースに向けて頑張りたいと思います。」と平中克幸選手はレースを振り返った。
「土曜の朝のフリープラクティスでは、タイヤのパフォーマンスはとてもよかった。でも暑くなってからは、予選も決勝も厳しかった。でもダンロップタイヤは、マッチすればとてもいいのはわかっているので、次の富士では、ぜひ表彰台に乗りたい」と語るビヨン・ビルドハイム選手。
「10号車は前回の鈴鹿のテスト時とは、まったく別のクルマに感じるとドライバーが言うくらいコンディションとタイヤが合いませんでした。何とかセッティングであがいたのが、あの予選タイムでした。決勝に向けては、あまりよくなる材料はなかったので、淡々と戦いました。基本は4回ピットインで、5回にしないためのタイヤ選択でした。でも2スティント走った時点で、これは5回になるという状況だったので、耐える戦いしかできませんでした。10号車が狙えるのは次の富士。オートポリスから各車が搭載しているウエイトハンデが半減するので、軽い10号車にとってはチャンスですね」と福田洋介エンジニア(10号車)。
「今回はペース的に厳しかったです、Q1落ちで、レースでもペースを上げるのが辛かったです。その中でトラブルも出てしまったので、残念ながら、いい結果が残りませんでした。 次に向けて頑張ります」と田中哲也選手は語った。
「レース中、アンダーステアがきつかったのですが、プッシュしながらブレーキで曲げにいっていた時にオーバーステアが強くなり、スピンしてコースアウトしてしまいました。さらにクルマのアラームが点灯してしまい、それを解除するのにピットに入らなければならなかったので、その2つで3周もロスしてしまい、それが残念です。今回はポイントを獲れませんでしたが、次戦の富士では、チームのパフォーマンスとタイヤのパフォーマンスとうまく合わせて、上位でポイントを獲りたいと思います」と植田正幸選手。

第6戦富士での飛躍に期待したい

 第1戦優勝、第2戦6位、第3戦3位、第4戦は13位でノーポイントとなったが、第5戦で6位に入り、ドライバーズポイントでは3位をキープした平中克幸選手とビヨン・ビルドハイム選手のGAINER DIXCEL SLS。
 第6戦(9月7~8日)は、今季2度目となる富士スピードウェイでの一戦となる。前回の富士より、さらにウエイトも増えて戦いとなることは必至だが、ここで着実に上位入賞を果たして、チャンピオン争いに絡み続けたいところだ。





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