第4戦 7月30日(土)~31日(日) スポーツランドSUGO(宮城県)
予選4位をマークしたEpson HSV-01
果敢な走りで待望の3位表彰台を獲得!

3位入賞の道上 龍選手と中山友貴選手

 7月30日~7月31日、2011年スーパーGTシリーズ第4戦「SUGO GT 250km RACE」が開催された。全8戦で争われるシリーズ前半を締めくくる重要な一戦となる。今年のレース距離は、第2戦富士(400km)と第5戦鈴鹿(500km)以外はすべて250kmで争われることになり、このレースは昨年までの300kmから50km短縮されている。その舞台となるスポーツランドSUGOは、高低差約73m、最終コーナーからメインストレートは上り10%勾配というテクニカルサーキット。最終コーナーからストレート、続く1コーナー進入では、スリリングなパッシングシーンが展開されるが、アクシデントに直結することも多い。
 GT500クラスは、ダンロップユーザーとして7年目を迎える「NAKAJIMA RACING」が、デビュー2年目となるホンダのHSV-010 GT、「Epson HSV-010」で頂点を目指す。
 GT300クラスは、昨年からダンロップユーザーとなった「JIMGAINER」(ジェイアイエムゲイナー)がFIA-GTの耐久仕様であるニューマシン、フェラーリF458 GTCを新投入。「JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458」は、雨の戦いとなった初戦の富士、ドライコンディションとなった岡山、そして灼熱の第3戦セパンと、3戦連続で2位表彰台を獲得し、ポイントランキングトップで、第4戦SUGOを迎えた。
 ダンロップがサーキットに持ち込んだタイヤは、ドライ用がGT500はハードとミディアムの2種類、GT300用もハードとミディアムの2種類。ウエット用はGT500とGT300は、ともに浅溝、深溝の2種類で、それぞれハードとミディアムを用意して、予選と決勝に臨んだ。

ウエットとなった予選日の土曜

【GT500】
 今季の「NAKAJIMA RACING」は、チーム加入2年目のベテラン道上 龍選手と、スーパーGTにステップアップして今年で3シーズン目となる若手の中山友貴選手のコンビで戦う。昨年、デビューしたHonda HSV-010 GTは、チャンピオンマシンとなったが、今季はコーナリング性能の一層の引き上げを狙い、サイドラジエター化するなど、さらなるポテンシャルアップが図られている。
 コーナリング性能に優れるHSV-010 GTは、テクニカルコースであるスポーツランドSUGOを得意としており、昨年は1-2ウインを飾っているだけに期待は高まる。

 土曜の予選日は、朝から雨が降り、午前8時25分から行われた公式練習は小雨のパラつくウエットコンディション。ダンロップのウエット用タイヤは、今回も好調で、Epson HSV-010は3番手をマーク。
 午後12時25分に始まった予選1回目前には雨が上がり、ドライでのアタックとなった。今回の予選は、スーパーラップ方式で行われ、予選1回目のトップ10が、1台ずつアタックして上位グリッドを決定。セッション中に雨が降り出すが、終盤には再びドライコンディションとなった。ドライ用のハードとミディアムを投入したEpson HSV-010だったが、タイムアタック役の道上 龍選手がミディアムでマークした1分17秒167が4番手となり、見事にスーパーラップ進出を果たした。ハードでも好タイムを出しており、明日の天候次第では、さらなる好結果を期待できそうな手応えを感じさせた。
 午後3時20分からのスーパーラップは再び雨となり、ウエットのセッションで争われた。 Epson HSV-010をドライブした道上 龍選手は、安定感のある走りを披露して1分30秒625をマークして、今季ベストグリッドとなる予選4位を獲得した。
「今日は難しいコースコンディションでしたが、今までの着実な積み重ねの成果もあり、ドライでもウエットでも、いいパフォーマンスを発揮できました。昨年のSUGOでも、シーズン初のスーパーラップに進出するなど、相性のいいコースなので、明日のレースもいい成績を残せるように全力でがんばります」と道上 龍選手は決勝への決意を語った。

68周の決勝レースがスタート

 決勝が行われた日曜は、朝から小雨が降ったり、止んだりの不安定なコンディションとなった。午前9時10分から行われたフリー走行はウエットでスタート。途中でアクシデントによる中断もあり、後半はセミウエット状態となった。このセッションでは、中山友貴選手が1分26秒355のトップタイムをマークして、存在感を見せた。
 午後2時2分、68周の決勝レースがスタート。雨も上がり、レースは完全なドライコンディションで戦われた。中山友貴選手がポジションキープの4番手でスタートを決め、直後の36号車の激しい追撃を抑え切り、そのまま引き離して4番手で好走。前車のピットインで31周目には2番手に浮上し、33周目にピットインして道上 龍選手に交代。この時に、素早いピット作業で、先にピットインしていた3番手争い中の24号車の前でコースに復帰を果たした。道上 龍選手は、巧みなドライビングで直後の後続車の猛追を抑えて、さらに大きく引き離すことに成功。クールスーツのトラブルで、暑さとの戦いのドライビングとなったが、見事に今季初の表彰台となる3位でチェッカーを受けた。

レース直後に3位入賞を喜ぶ2人

「表彰台に立てたのは最高ですね。一歩一歩やってきた我々の努力が、少しずつ実を結んでいるのかなと思います。ドライバー2人は頑張ってくれたし、いいレースが出来たのではと思います。次の鈴鹿までに、また作戦を練って頑張ります」と中嶋 悟総監督。
「今回は雨も絡んで、気温と天候に助けられた感もありましたが、ダンロップのレインは、とてもいいパフォーマンスを発揮してくれました。その時々に合わせてタイヤチョイスとセットアップがうまく行き、ボクらドライバーも、それに対して走りを合わせられました。チームワークもよく、いい結果につながりました。チームの作戦でスタートドライバーとなった中山選手がプッシュしながら、安定したラップを刻めたのがよかったですね。次の鈴鹿はホンダのホームコースでもあるので、ぜひいい結果を残したいです。次に向けてのいい流れができました」と道上 龍選手はコメント。
「3シーズン目にして初めての表彰台なので、とてもうれしいです。今回はウエットでも、ドライでもマシンは調子がよく、チャンスだと思っていました。次の鈴鹿の前にタイヤテストもあるので、さらにいい成績を残せるように頑張りたいと思います」と語る中山友貴選手。

さらなる活躍が期待されるEpson HSV-010

 今回、予選と決勝ともにタイヤのマッチングがよく、3位表彰台獲得という好結果を残すことができたEpson HSV-010 。過酷な真夏の500kmレースとなる第5戦鈴鹿(8月20~21日)は、ホンダのホームコースでもあり、Epson HSV-010が得意とするテクニカルコースでもある。またレース前には富士スピードウェイでのタイヤテストも控えている。ダンロップ勢にとっても得意とするコースであるだけに、上り調子のEpson HSV-010が、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、目が離せない一戦となる。





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ニュルブルクリンク2014