第1戦 3月21日(土)~22日(日) 岡山国際サーキット
Epson NSXは、予選11位から追い上げ7位でゴール!
DUNLOP SARD SC430は、トラブルに見舞われて15位

予選ではトラブルでタイムが伸びなかったEpson NSX

 3月21~22日、2009年スーパーGTシリーズ第1戦が開催された。舞台となる岡山国際サーキットは、2本のストレートとストップ&ゴーの低速コーナーが組み合わされたテクニカルサーキット。マシン、タイヤ、路面のマッチングが重要となるコースでもある。
 今季ダンロップは、ユーザーとして5年目を迎える「Epson NAKAJIMA RACING」と、2年目となる「LEXUS TEAM SARD」の2チームにタイヤを供給する。マシンは、それぞれEpson NSXと、DUNLOP SARD SC430の2台となる。
 開幕2週間前の3月7~8日に、開幕戦の舞台となる岡山国際サーキットで公式テストが行われ、本格的なシーズンインとなったスーパーGT。今季は、コスト削減のためにレギュレーションが変更されて金曜日の練習走行がなくなり、レースウィークにマシンが走れるのは予選日と決勝日の2日間という2デイズ開催。観客にとっては、予選日に公式練習まで楽しめるなど、見どころが凝縮されることとなった。また、レース距離も300kmを基本に、昨年までの1000kmが700km、500kmが400km、最終戦は250kmに短縮された。
 今回、サーキットに持ち込んだタイヤは、ドライ用はソフトとハードの2種類。ウエット用は1種類のコンパウンドで、溝の深さの違いで2種類を用意して開幕戦を戦った。

土曜日の午前に行われた公式練習を走るDUNLOP SARD SC430

【GT500】
 昨年は第8戦オートポリスで2位表彰台を獲得したEpson NSX。今季、4年ぶりに開幕戦の舞台となる岡山国際サーキットは、昨年は第2戦として開催され、Epson NSXは5位でチェッカーを受けている。今季、ロイック・デュバル選手のパートナーは、昨年の平中克幸選手に代わって、ルーキーの中山友貴選手が新加入。05年は鈴鹿レーシングスクール・フォーミュラ、06年はフォミュラチャレンジ・ジャパン、07~08年は全日本F3選手権と順調にステップアップ、今季はGT500のNSXをドライブする期待の21歳。
 予選日の午前に行われた公式練習では、Epson NSXを駆るロイック・デュバル選手が10位のタイムをマーク。続く午後の予選では、スーパーラップ進出を目指してロイック・デュバル選手がニュータイヤを投入した最後のアタックでマシントラブルが発生。予選11位のタイムに終わり、トップ8台で争われるスーパーラップの枠には届かなかった。
 ダンロップユーザー2年目となるDUNLOP SARD SC430は、GT参戦6年目となるアンドレ・クート選手と、昨年の高木虎之介選手に代わって平手晃平選手か新加入。平手晃平選手は、F3ユーロシリーズやGP2シリーズにも参戦、昨年は初参戦となったGT300で初優勝を経験し、フォーミュラ・ニッポンにも参戦。今季はGT500で戦う。
 今季、GT500のトヨタ勢は、チーム名が昨年までのトヨタからレクサスブランドに変更。09年のレギュレーションに沿った新型シャシーが投入され、エンジンも新しい3.4リッターV型8気筒というニューパッケージとなった。DUNLOP SARD SC430は、公式練習では32周を走り12位のタイムをマーク。午後の予選では、まず平手晃平選手がコースインしたが、駆動系トラブルのため2周でピットイン。修復を試みたが予選には間に合わず、アンドレ・クート選手は予選を走れなかった。そのため予選不通過となり、決勝日の朝に行われるフリー走行の結果で、最後尾グリットからの出走の可否が判断される。

レース中にルーティンのピットインを行うEpson NSX

 決勝当日は好天だった昨日とは一転、雨模様となった。朝のフリー走行では、雨は上がっていたが路面はウエット。午後から予想された本格的な降雨に備えて、各チームはウエット用タイヤを装着しての走行となった。また、DUNLOP SARD SC430のアンドレ・クート選手も通過基準タイムをクリアして、決勝出走が認められた。
 82周の決勝レースは、雨が降り出し完全なウエットとなった。2周のセーフティカーランの後にレースはスタート。予選11位のEpson NSXは、ロイック・デュバル選手がスタートドライバーを担当。2周目には9番手、5周目には8番手と、その後も難しいコンディションながら順調にポジションアップを果たし、52周目にピットインして中山友貴選手にチェンジ。6番手でコースに復帰した中山友貴選手は、ウエットでの初レースでもミスなく走り、77周目に7番手となったが、そのまま7位をキープしてチェッカーを受けた。
「ロイック選手が、難しいコンディションで頑張ってくれた。タイヤはノーチェンジで行ったし、そういう意味では、ひとつの新たな経験ができたかなと思います。中山選手も初めてのレースが悪コンディションでしたが、無事に走ってくれました。7位というのは喜ぶべき順位ではないですが、なんとか無事に初戦を終えられました。次戦の鈴鹿もひとつひとつ確実に進んでいきたいという気持ちでいます」と中嶋悟総監督はコメント。

レース序盤のヘビーウエットな状態を走るDUNLOP SARD SC430

 最後尾の15番手グリットにつけたDUNLOP SARD SC430は、アンドレ・クート選手がスタートドライバーを担当。7周目には11番手まで順位を上げたが、その後の路面コンディションの変化にマッチせずにペースダウン。29周と早めにピットインして平手晃平選手に交代して追走したが、マシントラブルが発生して70周を終えた時点でピットイン。修復はできずにピットでチェッカーとなり、15位完走というリザルトとなった。
 新たな時代に突入したスーパーGT開幕戦では、ダンロップ勢はトラブルやアクシデントに見舞われて、思うようなリザルトは残せなかった。第2戦(4月18~19日)の舞台となる鈴鹿サーキットは、Epson NSXにとっては実績のあるコースだ。今季のF1GP開催に向けてリニューアル後、初のこけら落としとなる記念すべき1戦でもある。ダンロップ勢のパフォーマンスが存分に発揮されることを期待したい。


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