第4戦 6月10日(金)~6月12日(日) がんばろう!福島 MSCC RALLY 2011
今シーズンの折り返し点の福島でダンロップは2クラスを制覇!

厳しい環境の中、福島で今年も全日本ラリーが無事開催できたのは関係者の努力の結晶。例年どおりの激しい戦いが各クラスで繰り広げられた。

全日本ラリーは今回が全8戦の折り返し点に差し掛かる第4戦。これまで3戦続いた九州、四国地域から舞台を一気に福島県に移して開催された。サービスパークは県南部の東白川郡棚倉町にある、リゾートスポーツプラザ「ルネサンス棚倉」。使用するステージは全部で4本、路面はグラベル。DAY1は今回最も長い13.64kmの「Manahata Yamizo R」、ギャラリーステージにもなっているサービスパーク脇の{Renaissance」0.5kmとその逆走0.45km。DAY2は「Higashinobokuya R」2.81km、「Higashimaeda」2.28kmとロングとショートのステージをミックスさせたレイアウトで、この地では東日本大震災の影響を無視することはできず、例年よりは若干コンパクトな構成となっている。今回のラリー開催のために、地元自治体、主催者、選手たちが協力、「がんばろう!福島 MSCC RALLY 2011」のタイトルを掲げ、難しい環境の中どうにか開催に漕ぎ着けることができたのは今回最大のポイントではないだろうか。その総合優勝争いの中心はJN4クラス。ダンロップユーザーで現在シリーズリーダーの勝田範彦と同2位の奴田原文雄。これに今回元PWRCチャンピオンの新井敏弘がスポット参戦しどう絡んでくるのか、これにも大きな注目が集まった。

SS1でのコースオフが痛々しい勝田のインプレッサ。昨年のチャンピオンである勝田は彼らしい粘り強さを発揮、傷ついたマシンを操り3位でゴールさせた。

土曜日のDAY1。前夜から降り出した雨がSS1の「Manahata Yamizo R」の路面を濡らし続けたが、競技が始まる午前9時頃にはほぼ雨が上がり、早朝出ていた霧も晴れウエット路面ながらまずまずのコンディションになってきた。13.64kmのステージを制したのは、奴田原文雄/佐藤忠宣(ランサー)、2番手に新井敏弘/松井博和(インプレッサ)が続き、ダンロップユーザーの勝田範彦/足立さやか(インプレッサ)はステージ途中でコースオフのため出遅れるが、3番手をキープしている。4番手以下には石田正史/竹下紀子(ランサー)、福永修/奥村久継(ランサー)、小舘優貴/田中直哉(インプレッサ)とダンロップユーザーが上位を占めている。SS2のギャラリーステージをはさんで2回目の「Manahata Yamizo R」では勝田が反撃を開始。2番手の新井を2.6秒引き離す11分48秒5のステージベストをマークし、首位の奴田原を5.2秒差の射程距離に置いた。この後も一進一退の秒差バトルをこの3台が繰り広げるのだが、この日最終のSS7終了時まで順位は変わらず、勝田は3位でDAY1を終了することとなった。これに続く4・5位には福永、石田が入り翌日の上位争いに希望が持てる結果となった。日曜日のDAY2は朝から晴れ渡り、湿度が高いためか気温の割りに蒸し暑い。この日最初のSS8「Higashinobokuya R」で勝田はいまいち調子に乗り切れずトップから2.4秒差の5番手でゴールするのだが、続くSS9「Higashimaeda」で奴田原と2分5秒9の同タイムながら2度目のステージベストをマークし3位のポジションを守り続ける。勝田は結局2日間とも3位のタイムでゴールし、合計タイムでも3位表彰台に上がることとなった。DAY1最初のSS1でコースオフしながらも粘り強い走りでポジションを守りきった勝田はさばさばした表情で「自分たちの集計ではあるが、まだランキング首位を守りきっているので、次戦以降の巻き返しを目指します。」と語ってくれた。

勝田同様、SS1のコースオフで苦しい展開を強いられた松原。各ステージで香川とのタイム差を着実に縮め逆転優勝を手に第4戦で4人目の優勝者となった。

今シーズン激戦を繰り広げているJN3。ロングのSS1「Manahata Yamizo R」ではディフェンディングチャンピオンでもちろんダンロップユーザーの香川秀樹/浦雅(インテグラ)が2番手を14.9秒引き離す12分55秒0のぶっちぎりスーパーラップでステージベストをマーク。3番手は上原利宏/郷右近孝雄(シビック)、4番手にはコースオフしてタイムロスをした松原久/香川俊哉(ブーン)のダンロップユーザーが続いている。SS2からは松原が逆襲を開始。SS5まで4連続でステージベストをゲット、SS1終了時に24秒あった香川との差を10秒以上縮めることに成功する。続くSS6では曽根崇仁/桝谷知彦(セリカ)が12分42秒6でこの日初のステージベストを獲りすべてのステージでダンロップユーザーがトップタイムをゲットしている。このステージで松原はセカンドベストながら香川とのタイム差を大幅に短縮、ついに3.5秒差にまで追い上げでDAY1を終えることとなった。香川と松原の一騎打ちの様相となったDAY2。最初のSS8で「Higashinobokuya R」は香川が2分6秒3で松原を1.7秒引き離して勝利を目指すのだが、続くSS9 「Higashimaeda」で痛恨のコースオフ。リタイヤとなってしまう。今回の香川にはチョット運が無かったようだ。これで楽になった松原はこのあとのステージを慎重に走りきり、優勝を決めると共に、全ステージでダンロップがステージベストを記録することになった。今季初優勝した松原は「最初のステージでコースオフしてしまい、これで終わったと思ったのですが、あきらめずに頑張りました。DAY2のコースは香川選手に分があると考えていたのですが、なんとか逆転にすることが出来ほっとしています。」と締めくくってくれた。

新たな優勝者を出したJN2。念願かなって初優勝した大桃の走りは爆発的でインパクトがあった。これからが楽しみなドライバーがまたひとり誕生した福島となった。

ヴィッツを中心にバラエティに富んだマシンが対決するJN2クラスの優勝候補は昨年のチャンピオンで目下3戦2勝の天野智之/井上裕紀子(ヴィッツ)。SS1は上位クラスのコースオフで全車同タイムが与えられ、仕切り直しのSS2ギャラリーステージ「Renaissance」。まずは天野が34秒5のステージベストをマークしまずは飛び出しに成功する。2本目のロングステージSS3「Manahata Yamizo R」ではデミオを駆る大桃大意/露木明浩が13分2秒9のタイムで天野を逆転、クラスリーダーのポジションを手に入れることに成功する。続くSS4では天野がステージベストで大桃に1.2秒差まで肉薄するのだが、SS6で大桃がまたもやスーパータイムを記録。マシントラブルを抱え遅れた天野を完全に引き離し、2位に浮上してきた高橋悟志/箕作裕子(ヴィッツ)を約28秒引き離す独走状態に早くも持ち込む。待望の首位を手に入れた大桃は翌日のDAY2もまったく危なげなく走りきり、全日本初優勝を手に入れた。今回多くの関係者が大桃を優勝候補と見ていなかっただけに、新星大桃の登場によってJN2クラスは新たな戦国時代に突入してしまったのかもしれない。

全日本初優勝の大桃大意。記者会見でも喜びを爆発させていた。

3戦連続のグラベルとなった「がんばろう!福島 MSCC RALLY 2011」。ここでグラベルイベントは一休み。次戦は岐阜県高山で開かれる「ハイランドマスターズ」はターマック。新たなシリーズ展開を占う上で重要なイベントとなるはず。新たなスター候補生の誕生もあるかもしれない次のイベントを楽しみに待ちたい。
Global Race Category
Domestic Race Category
Motercycle
ニュルブルクリンク2014