第1戦 4月11日(金)~4月13日(日) ツール・ド・九州2008 in 唐津/佐賀
開幕戦の栄冠は3年連続で勝田範彦の手に!

唐津神社で毎年恒例となる鳥居をくぐる スタート風景

全日本ラリー選手権の開幕戦となる唐津は今年で12回目の開催を迎え、2輪駆動と4輪駆動との統合後3年目となる2008年シーズンが開幕となった。また今年は唐津城、築城四百年を向かえた事で町全体がいつも以上の盛り上がりをみせ、金曜日夕方のセレモニアルスタート前は毎年恒例の全チームのドライバーとコ・ドライバーの参加による今年一年の安全祈願が唐津神社で行われた。
そして今年から新たなクラスを新設、排気量1,500cc、自然吸気エンジン、2輪駆動のJN-1.5クラスがスタートし開幕戦はトヨタのヴィッツ、ミツビシのコルトの2車種で計5台がエントリー、次戦以降はエントリー台数が増える見込みでこれから目が離せないクラスだ。セレモニアルスタートもこの唐津神社で毎年恒例となる鳥居をくぐるスタート形式で参加の42チームが2008年シーズンのスタートを切った。

開幕戦より新型インプレッサを投入した 勝田範彦

今年も開幕からダンロップ勢が勢いよくスタートを切り、SS1 SANPOU 1(10.32km)を制したのは北村和浩/竹下紀子(インプレッサ)だ。北村は今シーズンから投入した新型のスバルインプレッサと新しいサイズのダンロップタイヤが功を奏し、開幕戦優勝に向けてスタートダッシュを掛けてきた。北村のスタートダッシュに2.4秒遅れで喰らい付く昨年度のチャンピオン勝田範彦/晝田満彦(インプレッサ)も同じくこの開幕戦に新型スバルインプレッサを投入している。両チームは共に新型車輌になった事でタイヤサイズを以前の17インチから1インチ大きい18インチの装着が可能で両者共に「DIREZZA 03G」でサイズは前後255/45R18のR1コンパウンドを選択、これが好調の理由と考えられる。
続くSS2 HAYASHINOUE 2(4.25km)からは2番手につけている勝田がペースを上げステージベストを叩き出してきた。さらにこの勢いが加速しSS2・3・4と3連続でステージベストをマーク、ついには総合トップに躍り出る。SS5までのステージ中3つのステージで勝田と北村がステージベスト、ワン・ツーを決めた事でやはり新型車輌と18インチ化が速さの要因と言えるだろう。この後もこの2台がラリーを引っ張る展開を形成するがSS6 HIZEN 2(1.26km)後川内ダムのダムサイトを使用するSS5 HEIZEN 1では、新型車輌のランサーエボリュ-ションXを投入した奴田原文雄/小田切順之(ランサー)がベテランの意地を見せステージベストをマーク。レグ1最後のSS7 SANPOU-REVERSE 1(10.31km)は長い距離のSSだが、やはりここでも勢いに乗る勝田が後続に6.2秒もの差を広げまた一歩引き離しに掛かる。レグ1の終了時点では2番手の北村に対し9秒のマージンを築き、3番手には同じくダンロップユーザーの石田正史/澤田茂(ランサー)がポジションアップによりダンロップ、ワン・ツー・スリーを形成することとなった。

これで3年連続開幕戦勝利の勝田範彦

翌日のレグ2では4.25kmのSS8 HAYASHINOUE 3からスタートを切り、ここでも勝田の勢いは止まらず、続くSS9でもステージベストを叩き出し、残りのSSを考えてもほぼ勝利を手中に収めた言える17.7秒のアドバンテージを築いた。そして2番手の北村、3番手の石田も後続にポジションを脅かされること無くダンロップワン・ツー・スリーを形成する。結局、競技はそのまま勝田がトップで最終SSを走りきり、ここ唐津での開幕戦3年連続優勝とダンロップ、ワン・ツー・スリーフィニッシュという申し分のないスタートで2008年シーズンの幕を開けた。

ステージベストを奪い合い、見事勝利を 挙げた森博喜

JN-4クラス同様にダンロップユーザー同士の戦いとなったJN-3クラス。ミッドシップで参戦の森博喜/藤綱和敏(MR-S)と前輪駆動の岡田孝一/石田裕一(セリカ)、この2チームでステージベストを奪い合う戦いとなり11あるステージ中6つのステージでクラストップタイムをマークした森が実力で優勝を獲得。

チャンピオンの意地を見せつけ、 逆転 勝利の高橋悟志

多彩な車種がエントリーするJN-2クラスでは、昨年度のチャンピオン、高橋悟志/箕作裕子(レビン)と、山口清司/船木一祥(レビン)とがSS1から僅差の戦いを繰り広げる。初日7つのSS中、ともに2つステージでステージベストを互いにマークするが山口が2秒2のアドバンテージを築きレグ1は終了。続く翌日のレグ2では高橋がSS9で8分47秒2とクラスでは唯一40秒台に突入し渾身のステージベスト叩き出した。これにより高橋が2007シーズンチャンピオンの意地を見せつけ、見事開幕戦逆転での勝利を収める。

ダンロップユーザー同士の接戦を勝ち 抜いた廣瀬康宏

最軽量クラスであるJN-1クラスは廣瀬康宏/中村信博(シティ)がSS1から好調にタイムを稼ぎクラストップを快走するも、ダムサイトでのギャラリーステージSS5で痛恨のスピンを犯してしまう。これにより2番手にポジションを下げる事となってしまうが、レグ2でのSS9 SANPOU-REVERSE 1(10.31km)の長いSSで見事、2番手の明治慎太郎/足立さやか(スターレット)より4秒3上回るタイムを叩き出しクラストップ奪取に成功。このまま無事SS9、SS10を走りきり見事開幕戦を勝利で飾った。
Global Race Category
Domestic Race Category
Motercycle
ニュルブルクリンク2014