ダンロップユーザーがワンツーフィニッシュを達成!
Rd.3 Report

第3戦はもてぎでの開催。ストップ&ゴーが多く、タイヤに負担のかかるサーキットだ。

梅雨も終わりにさしかかろうかという7月第3週のウィークエンドに開催された全日本スポーツカー耐久選手権シリーズ第3戦は、ツインリンクもてぎが舞台となる。第1戦SUGO、第2戦富士の両方でクラス優勝をしているLMP1の『ダンロップZytek05S』とLMGT1の『ダンロップフェラーリ550GTS』にとっては、ここでのクラス優勝はそのままシリーズタイトル獲得にもつながる大事な一番だ。
 レースウィークはいかにも梅雨といったすっきりしない天候となった。予選時の路面コンディションはウェットだったが、『ダンロップZytek05S』はポールポジションの『無限COURAGE LC70』から約0.2秒遅れの1分55秒432というタイムで予選2番手を獲得。『ダンロップPORSCHE997』は6番手のポジションだ。しかし『ダンロップフェラーリ550GTS』は予選中にマシントラブルが発生し、記録としてはノータイム。出走嘆願書の提出により9番グリッドからのスタートとなった。

スタート直後の様子。この後、第一コーナーでアクシデントが発生する。

 22日に行われた決勝レース時も、天候は不安定。午前中に雨が降ったため路面はハーフウェットだが、雨自体は降り止んでいるというタイヤセレクトが難しい状況だ。加えてスタート直後からレースは波乱の様相を見せる。まずは『ダンロップフェラーリ550GTS』が、原因不明(恐らくは電装系だろうとのこと)のトラブルでスタート不能となり、さらには第1コーナーでトップの『無限COURAGE LC70』と『ダンロップZytek05S』が激しい競り合いを演じ、『無限COURAGE LC70』がコースアウトとなってしまう。しかし数分後に『ダンロップフェラーリ550GTS』はピットから再スタートを切ることができ、『ダンロップZytek05S』もダメージなくレースを続けることができたのは不幸中の幸いと言える。

『ダンロップPORSCHE997』はタイムロスにも負けず、レースを続けた。

 このスタート直後のアクシデントを乗り切った後はしばらく小競り合い程度でレースは推移したが、レース開始32分時に今度は『ダンロップPORSCHE997』がアクシデントに見舞われる。コーナーでスピン、コースアウトをしてしまったのだ。このコースアウトがグラベルに潜ってしまうくらいのレベルで、回収後もしばらくは砂利の除去作業などに追われることとなり、結果的には大きく時間をロスをしてしまった。

『ダンロップZytek05S』はトラブルも少なく、レースでは「強い」マシンだ

 その後は午後3時ごろまで各車大きなアクシデントもなく、淡々と周回をこなす。トップは序盤の波乱の制した『ダンロップZytek05S』で、それを2周遅れて『無限COURAGE LC70』が追撃する。両者のラップタイムやスティントはほぼ等しく、トップのマージンもほぼないため、どちらかにトラブルが起こればその起きた方が「負け」となる緊迫したレース運びだ。
 そしてそのトラブルが、『無限COURAGE LC70』を襲った。序盤のコースアウトや中盤での90度コーナーでのスピンでダメージが蓄積したのか、午後4時ごろに突如スローダウンし、コースサイドでストップしてしまう。レッカーでピットに戻り修復を続けるも、他車はどんどん周回を重ねていく。

予選や序盤のトラブルが嘘のように、中盤以降は快調な『ダンロップフェラーリ550GTS』

 しかしこの午後4時過ぎ頃には、他のマシンの多くも何らかのトラブルを抱えており、ピットに入っては様子を見て再スタート、というレース展開になっていた。どのマシンも満身創痍でゴールを目指す。ただ、そんな中でも『ダンロップZytek05S』やスタート直後にトラブルに見舞われた『ダンロップフェラーリ550GTS』はアクシデントが起こらず、元々ラップタイムはLMP1勢に次ぐ速さだった『ダンロップフェラーリ550GTS』は着実に順位を上げ、午後5時を回るころにはこの2台が総合1位と2位の座にあった。

トロフィーを手にする野田選手と山崎選手

その後ルーチンで入ったはずのピット作業中、『ダンロップZytek05S』にトラブルが発生し冷や汗をかく場面もあったもの、結局最後までこのワンツー体制は崩れず、総合1位と2位をダンロップユーザーが獲得、レースは幕を閉じた。これで最終戦を待たずしてシリーズ総合タイトルとLMP、LMGT1各クラスでのタイトルを手にしたことになる。なお、『ダンロップPORSCHE997』もクラス3位で無事完走している。
Global Race Category
Domestic Race Category
Motercycle
ニュルブルクリンク2014