第7戦 8月24日(日) 浅間台スポーツランド
難しいパイロンコースに加え、いつ振り出すか分からない雨に焦り、ミスが続出!
ダンロップユーザーに苦戦が強いられた浅間台ラウンド!


雨の予報の中、完全ドライコンディションでの開催となった浅間台ラウンド。

 全日本ジムカーナ選手権の開催場所としては最も都心部から近い位置にある千葉県香取市は浅間台スポーツランドで、今季も開催を迎えた。昨年の4月開催とは時期が異なり、今年は第7戦として真夏の暑さがまだまだ続く8月24日の開催で、ここ最近では全国的に集中した大雨が振る傾向があり、それが大会前の一番の心配事となっていた。その心配な天気予報は、大会当日関東一円が雨で、ここ関東地方は100ミリから140ミリの激しい雨が降る恐れがあり、また雨が降れば浅間台スポーツランドの路面はグリップを大幅に低下させ、タイムダウンを余儀無くされてしまう。
 そして迎えた大会当日、会場は昨夜に雨が振っていたようで路面が濡れている。しかし心配する雨は競技が開始される午前8時45分の時点ではまだ降ってはいなかった。この時の気温は27度、路面温度は30度とドライでは予想された状況で、ドライバー全員がそう考えていると思うが、この1本目が勝負所と睨み最初から飛ばしてくるのではなかろうか。その予想どおり各ドライバーは最初から果敢に攻めるも、パイロンタッチやミスコースがいつもより多く、ポイント上位陣でさえもミスを犯し波乱の浅間台ラウンドとなった。
 午後からは気温も路面温度も少し上がり、気温30度、路面35度になるが、会場アナウンスの情報によれば、この浅間台スポーツランドがある千葉県北部以外は既に雨が降り出していて、競技に関わる人達の思いが通じた結果だ。
 我らがダンロップ勢は、ここ浅間台のミューが低い路面に合わせ、ほぼ全員と言っていい9割以上が「DIREZZA 03G」コンパウンドはS1をチョイスして闘いへ挑んだ。

今シーズン3勝目を挙げ、更に優位に立った川脇一晃(ランサー)

 現在、全クラスの中で最も激戦を繰り広げるSA3クラス。ポイントランキング上位3名がそれぞれ2勝でここまで6戦の勝利を分け合っている。その中でトップを走るダンロップユーザーの川脇一晃(ランサー)が95ポイント、続く2位もダンロップユーザーの津川信次(ランサー)が5点差の90ポイントで追う。2位の津川にわずか、1ポイント差で西原正樹(ランサー)が89ポイントで3位に着けている。この3名に絞られたタイトル争いに異変が起きる。惜しくもタイトル争いから脱落してしまったベテラン勢が1本目でレースを大きく動かす。それまでミス等でタイムを上げられなく、1分17秒台がベストタイムの中、森田勝也(ランサー)が1分11秒184をマークしてベストタイムを更新する。続いて走行する天満清(ランサー)も同じく11秒台に突入。タイトル獲得の為には是非とも優勝したい津川はその思いが強すぎたのか、なんと最終セクションでミスコースを犯してしまい、雨が振り出すか分からない状況でのミスコースはかなりの痛手となってしまった。現在ランキングトップの川脇はベストタイム更新とは行かなかったが何とか森田のタイムに続き2番手で折り返す。午後の2本目、森田の走行はミスにより1本目の自身のタイムを更新できない。そして昨年この浅間台を制している西原が走行。西原はタイムを11秒台まで上げる事が出来ず優勝争いから脱落。そして津川は1本目のミスコースでもう後が無い状況で大きなプレッシャーが掛かっているはずだ。しかし津川はこのプレッシャーを跳ね除けミス無くゴールを通過。そのタイムは惜しくも森田のタイムにコンマ077秒及ばず2位に。そして津川に2位のポジションを奪われた川脇は1本目以上に走りに集中し、この結果、何とここで川脇が森田の持つベストタイムをコンマ058秒塗り替え、最後の最後で逆転に成功。タイトルを争うライバル達に更に一歩差を付ける結果となったSA#クラスだった。

浅間台での優勝は12年ぶり

 今シーズン3勝目を飾った川脇の優勝コメントでは、「12年前に初めて浅間台での優勝を獲得して、それ以来となる12年ぶりの勝利でした。2位のベテラン森田さんを見習い12年後でも競技が出来ている様に頑張りたいです。次戦の鈴鹿南コースでも優勝出来るよう頑張りますと」コメントを残していた。

1本目のミスコースを取り消す走りで見事2位を獲得した川北忠(RX-8)

 SA3クラス同様に混戦のタイトル争いとなっているSA1クラス。現在、ポイントランキングトップの森田洋介(CR-X)に僅か1ポイント差で続くダンロップユーザーの川北忠(RX-8)は1本目にミスコースにより一時はどうなるかと思われたが、2本目でトップ森田に食らい付く2番手タイムをマークし、ロスを最小限に抑える2位でフィニッシュ。森田との差を6ポイントまで広げるが、次戦、得意とする鈴鹿南コースとあり、そこからの巻き返しに期待が掛かる。

鷹巣義幸(インテグラ)が地元、浅間台で大健闘!

 SA2クラスではダンロップユーザーであり、ここ浅間台を地元とする鷹巣義幸(インテグラ)が2位に入る大健闘を見せた。鷹巣が1本目で出したタイムがベストタイムとなり、午後の2本目でもキープしていたが、惜しくも角岡隆志(RX-7)のみにベストタイムを塗り替えられてしまう。優勝は逃したもののしっかりと地元勢の底力を見せた鷹巣であった。
Global Race Category
Domestic Race Category
Motercycle
ニュルブルクリンク2014