第6戦 8月28日(日) ツインリンクもてぎ 北ショートコース
川脇一晃がチャンピオン獲得に向け
大きな一勝を挙げる!


気温30℃を超える残暑の中行われた全日本ジムカーナ第6戦。栃木県にある国際サーキットツインリンクもてぎで行われ、148台もの参加者を集めて開催された。

2011年の全日本ジムカーナ選手権も残すところあと3戦。各クラスでは熾烈なチャンピオン争いが繰り広げられている。第6戦の舞台となったのは栃木県にあるツインリンクもてぎの北ショートコース。夏休み最後の日曜日、148台の大量エントリーを集めた決勝は午前8時にスタートした。当日の天候は晴れで路面はもちろんドライコンディション。ダンロップユーザーたちのコンパウンドセレクトは?「事前の走行会ではフロントM2、リアS2コンパウンドという組み合わせがいいかな?っていうデータがあった。だけど土曜夜に降った雨が原因なのかな?路面の表面にホコリがたまっているところもあって、滑りやすい状況になってた」とはN4クラスを戦う茅野成樹。さらに今回のイベントには様々な試みが施されていた。その一つが土曜日に行われた決勝コースの慣熟走行だ。初めての試みということもあり賛否両論はあった。だが、前日から走行プランを練ることができるということで、しっかりとビデオチェックして挑んだ選手もいたのでは?決勝1本目からギリギリのライン取りでパイロンを倒してしまう車両が続出。だが、それは明らかに攻め込んでいる証拠。いつも以上に圧縮されたタイム差のなかで競技が行われた。

「面白いコト考えました!」で始まる表彰式での川脇の優勝コメント。今回も硬軟織り交ぜ会場を爆笑の渦に包んだ。内容を聞きたい人はぜひ現場に足を運んでみよう。

第5戦のSUGOで今季2勝目を挙げて65ポイントを獲得、SA3クラスのシリーズリーダーを走る川脇一晃。互いにセッティングを共有する僚友の津川信次とライバル天満清が互いに1勝で続き、上位3台が激しいチャンピオン争いを続けている。「4勝がチャンピオン獲得の最低ラインやろね。そこからは2位が何回あるか?かな」とSUGOで語っていた川脇。後半戦突入を前にその条件をクリアしておきたいところ。1本目走行前のタイヤセレクトで川脇が動いた。フロントM2にリアS2を選択した津川に対して、今ひとつフィーリングが合わなかった川脇はフロント、リアともにM2コンパウンドを選択。「今日のコースを見ていると、コーナーの立ち上がりのとってもいやらしい位置に規制パイロンが置かれてたよね。リヤにS2を履くとコーナリング重視、M2を履くと引っ掛かりが少ない分ターンで稼げる計算だった。だけど不安はスタート。どれくらいトラクションが掛かるか?そこが気になってたね」と川脇。だが、一転がり目でその不安は一気に吹っ飛んだ。イケル!と感じた直後だった。『あり得へん』ようなトラブルが起こった。ステアリングを戻した際、路面からの強烈なキックバックがステアリングを通じて川脇の左肩を直撃してしまった。

1本目トラブルで下位に低迷したものの、2本目に1分31秒338を叩き出して逆転で今季3回目の優勝を飾った川脇。『今日は出来すぎ』と言いながら残り2戦でチャンピオン獲得を目指す。

「もう痛くて痛くて右手だけで運転してましたわ」と笑う川脇。そんな状態で走ったため、タイムはトップ天満から6.2秒遅れの7位。参加選手の中に医者を見つけた川脇は痛み止めの薬と湿布を処方してもらい競技続行。走行前に話を聞くと、「上がる上がる、全然上がるよ」と自信満々のコメント。気温の上がった2本目に不安はないのだろうか?川脇の自信を裏付けるもう一つのデータがあった。「気温の関係なのかよく分からないけど、もてぎの北ショートはこの時期15時くらいになるとタイムが上がることが多いんですよ。アニキの2本目の走りはリヤタイヤもトラクションが掛かっていて、すごくバランスのいい走りだったね」と教えてくれたのは茅野。SA3クラスがスタートしたのは15時6分とまさにドンピシャリのタイミングだった。ゴールすると川脇のタイムは1分31秒338で天満をコンマ4秒上回り逆転での優勝。「出来すぎやね。残る2戦は得意なコースが続くけど、もっと得意な津川がおるからね」と気を引き締めた川脇。この1勝で着実にシリーズの流れをつかんだ。おおむた~本庄サーキットで終わる今年の全日本ジムカーナ。川脇3度目のチャンピオン獲得への戦いは続く。

今シーズン4回目の2位となった茅野。中盤戦から昨年のチャンピオン菱井に先行を許してしまったが、次戦おおむたに繋がるドライバーの進化を感じられた1戦だった。

今季3勝目をあげポイントリーダーを走る昨年のN4クラスチャンピオン菱井将文。それを迎え撃つのが茅野と武田宏太郎のダンロップコンビ。1本目、1分32秒253を叩き出してトップに立ったのは今回も菱井。ここでコンマ3秒差にまで詰め寄った茅野だったが、2本目にパイロン移動でタイムダウンして結果は2位。竹田は2本目にタイムアップしたものの、1分34秒520と6位に終わり菱井に今季4勝目を許しチャンピオンもほぼ確定となってしまった……。「まだエボXに慣れるため運転を試行錯誤している段階。とにかく菱井さんはうまく走ってるよね。昨日も風呂入りながら親方(古谷哲也)に言われて、今さらなんだけどFFの乗り方を試してみたりしてるよ」と茅野。LSDを利かせながらステアリングを切って曲がってゆくFF特有の走り方。FRでジムカーナを始めた茅野にとって、新たな引き出しを増やすことにつながる運転方法。「この年になっても色んな運転方法を試すように、コイツ(エボX)に仕向けられてるよ。ドライバーとしては引き出しが増えるのは、いくつになっても嬉しい。だけど残り2戦で何とか一矢を報いたいね」と語る茅野。おおむた、本庄と残り2戦は茅野が得意とするコースが続く。来年につながる走りを見せて欲しい!

今シーズン全日本ジムカーナに復帰した八塚勝博。完調までの道のりはまだ遠いが、それは本人も認識している。一歩一歩復帰を目指して頑張って欲しい選手だ。

2002年、旧C1クラスをシティで制した八塚勝博。改造車クラス統一後はランサーに乗り換え全日本に参戦していた。谷森雅彦のチャンピオンマシンを購入し、意気揚々と迎えるはずだった2009年のシリーズだったが……。シーズンオフにウインタースポーツで大怪我を負ってしまい、半年以上の入院。ここ数年ドライバーとして競技からは離れていた。だが、今シーズンの第3戦タカタより八塚はひさびさに全日本ジムカーナ復帰。「感覚は戻ってきてませんが、今日は1本目のミスを修正してタイムアップできた。まだまだ時間は掛かりそうですが今日は良かった」1本目1分35秒869から、2本目1分35秒144へ。久々の2位獲得にニッコリ笑ってコメントしてくれた。全日本チャンピオン獲得から9年。ちょっと遠回りしてしまったが、今シーズンは残り2戦もエントリー予定だ。一歩一歩復帰を目指して頑張って欲しい。


2011年の全日本ジムカーナも残すところあと2戦。次戦はハイスピードコースのおおむたが舞台となる。まだ残暑の残る中、チャンピオン争いに向けて熱い戦いが繰り広げられることは間違いない。是非会場に足を運んで生の雰囲気に触れてみて欲しい。
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Domestic Race Category
Motercycle
ニュルブルクリンク2014