全日本ジムカーナ選手権 第5戦 7月13日(日)イオックスアローザスポーツランド
地元勢が活躍を見せた北陸シリーズ、2クラスを制覇!


 前戦、北海道での開催から戦いの場を本州は北陸地方、富山県は南西部に位置する南砺市、石川県との県境にそびえる医王山の麓に全日本ジムカーナ選手権第6戦の会場イオックスアローザスポーツランドはある。このイオックスアローザスポーツランドはウインタースポーツでスキー場、夏はモータースポーツのメッカとしてジムカーナを初めとするモータースポーツイベントが開催されている。
 今回も梅雨の時期だけに開催中の天候が気になるのだが、決勝当日は朝から雨の心配が全く要らないほどの晴れ間。逆にこんな天候の為、気温や路面温度が何処まで上がり、それが競技にどう影響するかが心配である。第1ヒートが始まる前の気温は早くも29度まで上がり、路面温度は35度、ダンロップユーザーは全車「DIREZZA 03G」Mコンパウンドを使用している。午後の第2ヒートのスタート時では気温は更に高い35度へ、路面温度も50度まで上昇していて、他のドライバーやコースに加え気温、路面温度との戦いが強いられる厳しいものとなった。

2年ぶりの全日本ながら2位表彰台の活躍を見せた村井勝(ヴィッツ)

 まず最初に行われたN1クラスでは、トップランカー達がこのイオックスの路面に苦戦する中、ダンロップユーザーでここ富山を地元とする村井勝(ヴィッツ)が大活躍を見せる。村井の全日本参戦は一昨年のイオックス以来で、久々の全日本ではあるが、ファーストトライの1本目で見事2番手タイムをマーク。続く午後の2本目でも、トップタイムを持つ喜多治人(ヴィッツ)のタイムをコンマ174秒上回り更新に成功。しかし最後の最後で喜多に僅かの差で交わされはするが、2年ぶりの全日本参戦で2位表彰台に上がる活躍を見せた。

田原憲(NSX)が今シーズン3度目となる3位表彰台を獲得!

 ナンバー付で排気量1000ccを超える後輪駆動車で競われるN3クラス。午後からの2本目は予想以上に上昇する気温と路面温度に苦戦し、タイムアップが難しくなったこのクラスはダンロップユーザーの田原憲(NSX)が1本目に出した3番手タイムを最後まで維持。これにより今季3度目となる3位表彰台をゲットする事となった。

2本目、後半セクションでの大逆転劇!津川信次(ランサー)が今季2勝目を飾る。

 2本目が勝負どころとなったSA3クラス。1本目で川脇一晃(ランサー)がマークしたトップタイム1分12秒830を森田勝也(ランサー)が2本目でコンマ207秒更新しトップタイムを塗り替える。自身のタイムを更新された川脇はこの事を確認してセカンドトライを開始。1本目の時以上にギリギリまで攻め込んだ走りで1分11秒996をマーク、トップタイムを大台の11秒台に突入させ観客を沸かせた。続く津川信次(ランサー)はこの結果を確認する間も無くアタックへ、中間計測では川脇のタイムにコンマ112秒届かずタイム更新は無理かと思われたが、後半セクションでその走りが爆発。川脇のタイムをコンマ336秒上回る1分11秒600を叩き出し逆転でトップに立った。その後の走者から、このタイムを守り抜き開幕戦に続いて今季2勝目を飾った。

開幕戦に続いて2勝目を挙げた津川信次(ランサー)

 そんな津川は「トップタイムを出した森田さんの結果を見て気合が入り、100パーセントに近い走りができました。これが優勝に繋がったと思います。」とコメントを残している。続く2番手も川脇が守り切りダンロップユーザー二人の活躍で今季2度目のワン・ツーフィニッシュを飾った。

2位表彰台の位置は今季初の 茅野成樹(ランサー)

 N4クラスは 昨年、このイオックスでチャンピオンを決定させた茅野成樹(ランサー)が今年もトップ争いを繰り広げる。午後の2本目でライバル菱井将文(ランサー)に惜しくもトップタイムを奪われてしまうが、2位表彰台を獲得している。

東山晃が強豪を抑え今季初優勝を飾る!

 Dクラスは、前戦の北海道スナガワで不成立の為、2ヶ月ぶりの開催を向かえた。午前中の1本目でチャンプ小林キュウテンがトップタイムをマーク。またも小林の圧勝かと思われたが、午後の2本目にドラマは待っていた。今シーズン前半戦では全く良い成績が残せなかったダンロップユーザーの東山晃は相性が良いこのイオックスではどうしても勝ちたい。その意気込みが1分9秒031のスーパーラップをマーク。その後、同じダンロップタイヤを履く上野宗孝も9秒台をマークするが、東山のタイムには届かない。そして残すはチャンプ小林のみ、逆転での優勝が多い小林だけに気が抜けない。しかし中間計測で小林でも東山のタイムを上回れず残すは後半セクション、小林はノーミスで走り切りゴールラインを通過。そのタイムはコンマ344秒東山のタイムに及ばず競技が終了。これにより東山が地元イオックスで嬉しい今季初優勝を飾る事となった。同じく9秒台を出した上野は3位に入り今季初の表彰台を獲得している。

お世話になった人達に感謝する東山晃

「今シーズンの初めにマシンを壊してしまい、修理するまでいろいろな人達に助けてもらいました。今回の優勝で恩返し出来て嬉しいです。」と東山はコメント。
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ニュルブルクリンク2014