全日本ジムカーナ選手権 第4戦 6月15日(日)オートスポーツランドスナガワ
北の大地でダンロップ勢が大暴れ!
8クラス中、5クラスでダンロップ勢が勝利を収める!



 2008年シーズンの全日本ジムカーナ選手権は昨年とほぼ同じ日程となる6月15日、北海道は道央に位置するオートスポーツランドスナガワ内、ジムカーナコースで今年も開催を迎えた。ここオートスポーツランドスナガワは今回使用されるジムカーナコース、そしてダートトライアルコースとレーシングカートコースが施設内に設けられ、北海道屈指のオートスポーツ施設である。ダートトライアルコースでは先週末に全日本ダートトライアル選手権が開催され、2週続いての全日本選手権の開催は地元のモータースポーツファンにとって嬉しいモータースポーツウィークとなった。

 開催日前日のフリープラクティス。各ドライバー達がスナガワの路面の質を確かめるべく練習走行を果敢に行い、ダンロップ勢で好調さが感じられたのはN4クラス、昨年度のチャンピオン茅野成樹(ランサー)だ。茅野は練習日ながら1本目と2本目を共にトップタイムで走り切り今シーズン初優勝に向け万全のようだ。続くSCクラスでは現在ポイントランキング2位に着けるダンロップユーザーの谷津伸樹(ランサー)も練習日をトップで終わり、明日の決勝当日での活躍に期待が掛かる。
 6月開催の気になる事と言えばやはり天候。いくら梅雨がない北海道と言えど予報で雨と表示されればドライバーやチーム関係者は敏感になるはず。しかし心配だった雨の予報は当日の夜にずれ込む模様で、朝からは雨の心配が要らない程の晴れ間が広がる中、全日本ジムカーナ選手権 第4戦がスタートを切った。
 第一出走となるN1クラスがスタートを切った午前9時過ぎの時点で、気温20度、路面温度30度とダンロップ勢は全車「DIREZZA 03G」で各ドライバーはコンパウンドをM1とS1の選択を悩まされた戦いとなった。

完全勝利で今季初優勝を手にした
折茂紀彦(ヴィッツ)

 排気量1000cc以下の車両で競われるN1クラス。このN1クラスには北海道を地元とする選手のエントリーは無く、普段以上にイコールコンディションで競われ混戦が予想される。その中でも1本目から走りが一際違う選手がいる。ダンロップタイヤを履く折茂紀彦(ヴィッツ)だ。折茂は1本目から攻めの走りでタイムを刻み、トップタイム1分41秒147をマーク。続く午後の2本目、各選手達はコースに慣れ始めた事もありタイムアップを図るのだが、折茂の出した1本目のベストタイムに四苦八苦する。ついには最終走者の折茂の番になり、この時点で折茂の優勝が確実なものとなったのだが、折茂は更に自身のタイムをコンマ580秒更新する速さで嬉しい今季初優勝を遂げた。

ここスナガワで北海道初優勝。

 昨年のSUGO以来、8戦ぶりの優勝を飾った折茂。「4回目の北海道でようやく優勝できました。最後まで悩んだタイヤ選択がバッチリ決まったのが勝因です。」とコメントを残している。

今季2勝目を獲得した川北忠(RX-8)

 N1クラスに続きスタートしたのはSA1クラス。このクラスで唯一、後輪駆動のマツダRX-8で戦うダンロップユーザーの川北忠(RX-8)は、まだ路面温度が上がらない1本目で叩き出したタイムがベストタイムとなり、見事今季2勝目を手にする。そんな勝者の川北は昨日の練習日では2本共にミスを犯してしまい12番手と順位を落としており、不調かと思われていたが、さすがは昨年のスナガワのウィナーだ。本番ではキッチリとミス無くアタックを成功させベストタイムを叩き出す事を成功。ポイントランキング上位のドライバーがキャンセルしていないこのスナガワでの勝ちは、今シーズンのタイトル争にとって大きな勝利となったのではないだろうか。

 表彰後のコメント「昨年、優勝していて得意な北海道なだけに、また勝ちたかった。優勝できて嬉しいです。」と語る川北は前戦のキャンセルで2位だったポイントランキングもトップへと返り咲いた。

川脇一晃(ランサー)が今季2勝目を挙げ、タイトル争いから一歩抜け出す!

 毎回、勝者が代わり混戦模様のSA3クラス。まず最初の1本目、9台中6番目に走る天満清(ランサー)がベストタイムを1分31秒台へ突入。これを現在のポイントリーダーでダンロップユーザーの川脇一晃(ランサー)がコンマ789秒上回り、ベストタイム1分31秒107をマーク。2番手に西原正樹(ランサー)がコンマ140秒差で続き、31秒台をマークした3名のドライバーでの優勝争いに絞られた。そして迎えた2本目、この3名の中で最初に走る天満は自身の1本目のタイムを上回る事が出来たのだが、川脇のベストに及ばず優勝争いから脱落。そして続くは現在トップの川脇、川脇は後に走る西原を考えると出来る限りタイムを上げておきたい。そんな川脇はミス無く2本目を走り切り、なんとベストタイムをコンマ768秒上回る1分30秒344で更新に成功。待つのは最終走者の西原のみ、西原も川脇同様にミスを全く犯さない走りでゴールラインを通過。注目のタイムは1分30秒666、わずかコンマ159秒届かず2位に留まる。優勝は見事1本目、2本目の戦いに勝利した川脇が優勝を飾った。

 SA3クラス、2勝目一番乗りを果たした川脇は、「1本目ではシフトミスが多く、2本目ではその分タイムを上げる事が出来ると確信していました。納得いく走りができ優勝できてよかったです。」とコメントを残している。

スナガワ3年連続優勝を飾った茅野成樹(ランサー)。

 現在、ポイントランキングトップでダンロップユーザーの古谷哲也(ランサー)と菱井将文(ランサー)の二人で勝利を奪い合うN4クラス。その戦いの中に遂にチャンピオン茅野成樹(ランサー)が割って入った。茅野は2006年、2007年とここスナガワで優勝を飾っており、相性の良さと得意なコースだけに昨日の練習日からベストタイムは茅野がマーク。そんな茅野は1本目で1分31秒318のベストタイムを叩き出し、今シーズン初優勝へ向け2本目に集中する。2本目、まずポイントランキング2位に着ける菱井が走行し茅野のタイムをコンマ444秒上回る1分30秒874をマークしトップに立つ。続いては同じダンロップユーザーの古谷がアタック。ここで古谷がまさかのパイロンタッチのペナルティを受けてしまい優勝を逃してしまう。そして残るは最終走者の茅野、茅野は中間計測タイムで菱井のタイムをコンマ252秒上回り後半セクションへ突入。後半でも茅野は果敢に攻めの走りを行いゴールラインを通過。注目のタイムは1分30秒671、菱井のベストタイムをコンマ203秒差で交わし4戦目にして今季初優勝を獲得した。

ついに復活を遂げた茅野成樹。

 表彰後、茅野は「今シーズン、やっと春が来ました。相性が良いコースなんで自信が持てたのが勝因です。」とコメント。ついにチャンピオン茅野が本調子を取り戻し、連続タイトル獲得に向け期待が掛かる。

フル参戦5年目、全日本初優勝の谷津伸樹(ランサー)。

 谷森雅彦(ランサー)がポイントリーダーに立つSCクラス。その谷森とランキング3位の桃井守(ランサー)がこのスナガワをキャンセル。そこで優勝最有力なのはダンロップタイヤを履く谷津伸樹(ランサー)。谷津は昨年もこのスナガワで2位表彰台を獲得しているだけに走りには自信が感じれら1分33秒537のベストタイムをマーク。2本目では馬場和三郎(ランサー)にベストタイムを一時塗り替えかれるが、続く谷津は動揺なんて感じられない落着いた走りで1分32秒164でベストタイムを更新。全日本フル参戦5年目にして嬉しい全日本初優勝を手にした。

5年間、待ちに待った優勝の谷津伸樹

 全日本初優勝を果たした谷津は「昨年、このスナガワは1本目に出したベストタイムを最後の最後、コンマ002秒差で交わされ優勝を逃した痛い思い出が残るコース。その教訓を活かし2本目は気を引き締めて走る事が出来ました。」と勝因を語った。


 ダンロップ勢はこの北海道ラウンドのスナガワで8クラス中、5クラスを制覇の大活躍!
次戦は戦い場を本州は新潟県イオックスアローザに移しダンロップ勢の更なる活躍に期待しよう!
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ニュルブルクリンク2014