第9戦 11月8日(日) テクニックステージタカタ
全国から全日本・地区戦の上位ランカーが終結!
このオールスター戦でダンロップ勢が3クラスで優勝を獲得!


観戦者の目の前を競技車が疾走するのはテクニックステージタカタならでは。

 全日本選手権をはじめとする国内のダートトライアル選手権は各シリーズが無事終了。残すは国内ダートトライアルのビッグイベント、オールスターダートトライアルだ。今年も11月の初旬に開催を迎える事となったオールスターダートトライアルは今年一年間を通して各地域のシリーズ上位を獲得したドライバーとJMRCオールスター選抜戦で上位を獲得した153名がこの戦いへの参加を許された。その戦いの舞台となるのは中国地方を代表するモータースポーツのメッカ、テクニックステージタカタ。全日本選手権では今年の5月に第3戦として開催されており、設備やコースレイアウトのどれをとっても申し分無く、オールスターダートトライアルの開催に打ってつけの開催地である。また、天候もこの週末は全国的に晴れ間が広がりコースコンディションも良好。後は白熱するバトルとダンロップ勢の活躍に期待したい。

全日本、地区戦の上位ランカーを抑え、黒木陽介(インテグラ)が優勝を獲得。

 ダンロップ勢で一番に勝ち名乗りを挙げたのはN1クラスの黒木陽介(インテグラ)だ。その黒木は今シーズン、ここテクニックステージタカタでの全日本選手権では2位入賞を果した実績があり得意なコースの一つだ。それを証明するように2分03秒341のトップタイムをマークし、1本目から黒木が優勝を大きくたぐり寄せていた。また2位には上野倫広(インテグラ)、3位に内藤聡(インテグラ)が入り1本目を終了。ダンロップが上位3つを独占し午後の2本目へと挑む。

オールスターダートトライアルでの優勝をおおいに喜ぶ黒木陽介。

 全車が大幅にタイムアップを果した午後の2本目でも黒木の勢いはそのままで、1本目のタイムを3秒79大幅に上回る、クラス唯一の1分台となる1分59秒556でトップタイムをまたも更新。惜しくも全日本では獲得する事が出来なかった優勝をこのオールスターダートトライアルで見事、手にする嬉しい結果を残した。2位には同じ全日本選手権を戦い抜いた内藤が3位から順位を一つ上げ、ダンロップユーザーでのワン・ツーフィニッシュで2009年シーズンを締めくくった。

全日本選手権2位の佐藤秀昭(ストーリア)が実力どおりの優勝を獲得!

 N2クラスへは全日本選手権で毎回激戦を闘い合ったダンロップユーザー達がこのオールスターダートトライアルへもエントリー。残念にもチャンピオンを獲得した原宴司(ブーン)は不参加ではあったがキャストは充実している。そのN2クラスで優勝を獲得したのは全日本選手権でシリーズ2位の実力を持つ佐藤秀昭(ストーリア)。その佐藤は1本目でまさかのミスコースで一時は優勝が危ぶまれたものの、2本目での集中力は凄いとしか言い様が無く2位に1秒以上の差をつける1分58秒985で、こちらもクラス唯一の1分台に優勝タイムを叩き込んだ。

このオールスターダートトライアルでの優勝を含め、今季4勝を飾った佐藤秀昭。

 ダンロップ勢の活躍はまだまだ続き、2位にはベテランの伊藤益弘(ブーン)が2分00秒194、残る表彰台の一角3位には内海晋作(ストーリア)が2分00秒231で入賞し表彰台をダンロップ勢で独占。それに4位中島ケンタロー(ストーリア)、6位紺野秀一(ストーリア)が加わり、5位以外のポジションを獲得。表彰式のほとんどをダンロップ勢で埋め尽くす結果となった。

2009年最後のレースで見事、優勝を果した丹羽政彦(ランサー)。

 N2クラスに続きダンロップ勢での表彰台占領劇となったSC3クラス。今回、エントリーするドライバー達の顔ぶれを見ると誰が優勝してもおかしくない状況で、まったく優勝者の予測がつかない。それでも予想できる事と言えば有力候補は全てダンロップユーザーであるという事だ。1本目の結果は地元の梶岡悟(インプレッサ)が1分51秒421のトップタイムで制し、2位に丹羽政彦(ランサー)、3位には平塚忠博(ブーン)が続き早くもトップスリーがダンロップ勢で形成されていた。

SC3クラスの強敵達を押さえ込み、一番高いところに立った丹羽政彦。

 午後の2本目でもこの3人の闘いが激しさを増し、無事に走行を終了しての結果は、表彰台3位の位置を獲得した全日本選手権5位の平塚。その上となる2位のポジションには、ここ広島を地元とする梶岡が地の利を活かし入賞。そしてこのSC3クラスの一番高いところに立つ事となったのは、全日本選手権でシリーズ3位となった丹羽が1分49秒269のトップタイムをマーク。ダンロップ勢の激しい戦いは終止符を打ち、見事優勝でシーズンを終えた。


 2009年シーズンのダートトライアルもこのオールスターダートトライアルの終了でオフシーズンへと突入する。約5ヶ月のインターバルを挟み来シーズンは4月18日の九州はモビリティおおむたから全日本ダートトライアル選手権がスタートする。今年に続きダンロップファンをおおいに喜ばす結果を残す事だろう。