第6戦 9月23日(日) オートポリス
Rd.6 Report

野村選手単走

 長いストレートで目いっぱい加速し、進入スピードは180㎞/h以上。そんな超高速ドリフトを目の当たりにできるのが、第6戦の舞台オートポリスだ。昨シーズンは野村選手が優勝、日比野選手が予選落ちと、両者の明暗がハッキリと分かれたラウンドでもあった。また、第4戦で初のシード入りを果たした猪瀬選手は、200㎞/hオーバーでの進入を狙ってマシンチェンジ。ドラッグレースでも輝かしい記録を残している850psのS14シルビア、その走りからも目が離せない。

猪瀬選手単走

 22日には予選が行なわれた。シードの野村選手と日比野選手はリラックスした雰囲気で、マシンチェックを兼ねて練習走行をこなす。そして、予選で魅せたのが猪瀬選手だった。予告していたとおり、なんと203㎞/hというスピードを記録する。2番手の最高速が193㎞/hということを考えれば、どれだけ飛び抜けたスピードであるかが理解できるはず。審査員やギャラリーに与えたインパクトも絶大で、予選は堂々のトップ通過!

日比野選手単走

 1回戦はシード勢を中心に、なんと6名が100点を叩き出すという展開。野村選手は連取走行こそ不調ながら、1本目からスピード/アングル/スモークとも完璧に決め、たやすく満点を獲得する。2本目以降も「限りなくパーフェクト」という走りで、早々とベスト16入りを決めた。残念だったのが日比野選手だ。進入スピードや角度は文句ナシながらも、若干に戻りやふらつきが見られ20位。決勝トーナメント進出はならなかった。猪瀬選手は予選を上まわる驚異の208㎞/h進入でギャラリーを涌かせ、13位ながら3戦連続のベスト16と好調ぶりをアピールする。

猪瀬vs川畑

 真夏のような日射しのなかで始まったベスト16、猪瀬選手はランキング首位の川畑選手との対戦。後追いでは圧倒的なスピードを活かし、接触せんばかりの間隔を保ったまま1コーナーに進入する。しかし勢いがありすぎたのか、2コーナーで流され痛恨のコースアウト。先行でもほぼ同じ地点で流されてしまい、川畑選手を降すことはできなかった。

野村vs今村

 野村選手がベスト16で対するのは、いわずと知れた2003年の覇者・今村陽一選手だ。追走に強いドライバーだけに、一瞬たりとも気を抜けない。勝負は野村選手の先行でスタート。ピッタリと後方に張り付いた今村選手が、そのままの勢いで懐に飛び込んでくる! 後半こそ互角だったものの、進入が決め手となって判定は4:6。そして2本目、野村選手は1コーナーから今村選手の真横に並んで進入するが、逆転までには至らず。互いにミスのない、トップドライバー同士の駆け引き。敗れこそしたものの、ギャラリーの心に残る名勝負だったことは間違いない。

野村選手単走

 今シーズンのD1グランプリも、残るは富士スピードウェイの第7戦のみ。野村選手と日比野選手、2名のダンロップワークスは残念ながらシリーズ争いに加わることができなかった。だが、野村選手のギャラリーの目を奪う迫力ある走り、また日比野選手の軽量ハイパワーを活かした走りは健在。とくに野村選手は第5戦で劇的な優勝を遂げ、底力をアピールしたばかりだ。最終戦ではファンの期待に応え、「これぞ世界トップレベルのドリフト!」という走りを見せてくれるだろう。
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Motercycle
ニュルブルクリンク2014