D1グランプリエキシビジョン D1GP ALL STAR SHOW 3月28日(日) お台場特設コース
ダンロップ勢がエキシビジョンマッチで大活躍! 追走勝負の世界一に今村陽一選手が輝く!!

第1戦で優勝、準優勝をきめたダンロップ勢がエキシビジョンマッチでも大活躍。ダンロップのロゴがひと際目立つ大会となった

お台場特設コースで開催された2010D1グランプリシリーズは、3月27日(土)の第1戦のほか、翌日にはスタジアム型のお台場特設コースに相応しいスペシャルイベントも用意されていた。それが、D1グランプリ・エキシビジョン・TOKYO DRIFTオールスターショー。シリーズポイントに関係なく、ファン投票で選ばれたD1ドライバーによるドリフトの競演だ。
シリーズ戦ではないものの、D1ドライバーにとってみれば、大勢のファンの前で走ることは同じ。多少は緊張感から解き放たれ(!?)、ハイスピードで横っ飛びするスーパーテクニックを披露でき、ファンはそれをナマで見られる。そんなこともあり、前日におこなわれた第1戦と同様に、スタンドを埋め尽くす大勢のファンがお台場特設コースに訪れた。天候は曇りで、前日以上に体感温度が低く、それは真冬へ逆戻りしたと感じるほどだった。しかし、幸い雨天にはならず、コースコンディションはドライを保ったままでの競技となった。

練習走行では調子のよさを見せていた古口美範選手。単走でマシントラブルに見舞われたものの、アグレッシブな走りがファンを魅了した

はじめにおこなわれたのが、「単走世界一決定戦」。ポイントがかかったシリーズ戦でいうところの予選、追走トーナメントへの進出を決める1回戦と同じスタイルで、各ドライバーがシングルで走ってドリフトの完成度を競うものだ。コースも前日と同じくRの文字を一筆書きしたようなレイアウトで、4つのコーナーが審査対象となる。ポイントの高い順番に、1回目で10台に絞られ、2回目で5台、3回目で最高得点をマークした1台が単走世界一に輝く。
シリーズ戦ではないにせよ、ウォーミングアップランを除いて一発勝負となったため、正確にドリフトを完成させる集中力が問われる。ワンミスで敗退が決まってしまうため、選手たちの緊張感は想像以上のものがある。
エントリードライバーは総勢27選手となった。ダンロップは、野村謙選手、日比野哲也選手、古口美範選手、今村陽一選手の4選手。
まず登場したのが古口選手。第1戦で6位となり、次戦のシードを獲得して波に乗る。相変わらずの高い進入スピードで振り出した。と思ったところで、なんと、走行ラインが予想以上に壁に近いところだったようで、左側リヤをヒット。足まわりにダメージを受け、走行中止。敗退となってしまった。壁際スレスレで進入するスタイルもマシンコントロールに長けたD1ドライバーのテクニックのひとつ。しかし、一歩間違えばクラッシュする危険性をはらんでいる。ハイスピードで、しかもそのリスクをあえて冒して挑まなければ勝てない。それほどD1グランプリはハイレベルなテクニックが必要なのだ。

日比野哲也選手も単走でマシントラブルを抱えた。シリーズ戦で起こらなかったのが幸い。オートポリスは万全の態勢で挑んでくるだろう

次に登場したのが、第1戦を準優勝した日比野選手。しかし、アタック中に、デファレンシャルトラブルというハプニングがここでも起こる。走行中止で敗退が決定。調子をグングンと上げている日比野選手だっただけに、惜しい結果となってしまった。

単走世界一決定戦で100点満点をたたき出した野村謙選手。準優勝をきめた

ダンロップ勢が立て続けにマシントラブルで敗退という、嫌な流れを変えたのが、次に登場した今村選手だった。多彩なドリフト技を持つドライバーとして知られる今村選手の単走は「完ペキ」と、審査員席からも声が上がるほど。結果、99.80点の2番手で2ラウンドへ駒を進めた。
さらに、その今村の高得点を上回ったのがダンロップのエース、野村選手だ。進入とコーナリングのスピード、角度、ラインのすべてがパーフェクト。さすがはベテランを思わせるドリフトで99.86点をマーク。堂々の1位通過を果たした。
上位10台で競われた2回戦でも、野村選手、今村選手は正確で迫力のあるドリフトを決めた。とくに野村選手は、テールを振り出しての1コーナー進入から審査員席へ目がけて飛び込む進入速度が高く、99.83点の高得点で3番手。今村選手も5番手でファイナルラウンドへ進出した。
そして、世界一をかけたファイナルラウンド。今村選手は、さらにスピードに乗せたドリフトを披露。2コーナーにかけてのスポンジバリアをかすめるほどの難しいラインを成功させ、99.90点をマークした。この得点を、3番目に登場した野村選手が上回り、この日初となる100点をマーク。トップに躍り出た。しかし、そのあとで川畑真人選手が100点をマークし、ノックダウン方式のために、惜しくも野村選手が準優勝という結果となった。

スポンジバリアに接触するも姿勢を乱すことなく果敢なドリフトを見せる今村陽一選手

エキシビジョンマッチらしく、この日は、タイヤメーカー対抗の車庫入れ競技など余興も盛りだくさんだった(優勝はダンロップ!!)。そして、午後からおこなわれたのが「追走ドリームマッチ」だ。人気ドライバー対決、チャンピオン対決、因縁の対決など、シリーズ戦では見られない、あるいはシリーズ戦を思わせる迫力たっぷりな接近ドリフトバトルで会場は大いに盛り上がった。さらに、対戦内容によっては別の枠でも走るドライバーもおり、楽しい内容となった。追走トーナメントと同じく、ベスト16から勝ち上がり、優勝者が決まる。
この世界一の追走名人戦を征したのは、今村選手。ベスト16で2枠を走り、さらに勝ち上がって、ぜんぶで6回の追走バトルを征した。「ちょっと走りすぎて疲れましたね(笑)。でも、世界一になれてうれしいです。この調子でオートポリスも頑張りますので応援をよろしくお願いします」と、走行後にコメントしていた。
また、単走世界一決定戦でマシントラブルに見舞われた日比野選手は、松川和也選手の急きょSC430で追走ドリームマッチに出場した。まさにぶっつけ本番というドリフト勝負となったが、シリーズ戦では見られないシーンは、エキシビジョンならではのおもしろさだった。

追走ドリームマッチを征した今村陽一選手。シリーズ戦、エキシビジョンとも今村選手がその実力をいかんなく発揮した

土日の2DAY開催を終えてみれば、ダンロップ勢がことごとく上位を占めるという記念すべき大会となった。
第2戦のオートポリスではどんな戦いを見せてくれるか。ダンロップのD1ドライバーへのさらなる声援を!!
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ニュルブルクリンク2014